前編)自然を満喫!小梨平キャンプでソロキャンプ

1日目ーーー。

上高地へ移動。高速道路を使って2.5時間。下道のみで3.5時間という微妙な差。

平日に有給をとり、現地でも登山はせずに周辺を散策する程度と考えていたので時間も比較的ゆったりとしているのでここは下道で。経費削減は大切だ。

子供のころ。遠足(自然教室)や両親に連れられていった上高地だが、全く記憶になく、はじめてに近い感覚と「人生の価値観が変わるかも」という根拠のない気持ちの昂りを抱きながら家を出た。

基本的に道中は、特に休憩すること以外は何もしていないので割愛するが、こうやって一人気ままにドライブを楽しむのも悪くない。

そんなこんなでナビ通り進むとあかんだな駐車場へ到着。最低限の荷物と思いながらパッキングしたが、かなり重いバッグパックを背にし、バス乗り場へと歩を進めた。

駐車場からバス乗り場へ到着するといなや「お客さ〜ん!もう、出発ですが、乗りますか〜?」という声がかかる。

事前の調べで30分ごとに発車することは知っており「まぁーとりあえず行った時の雰囲気で」という軽い気持ちだったので時計を見ずに行動してしまっていた。もちろん無駄に待ちたくはないので、早々に料金を支払って乗車。

ただ、このドタバタ感と上高地への高揚感から、バス乗り場でトイレに行こうとしていた事を完全に失念していた。

座席で涼しい顔をしながら内心は「発車して早々に私が発射しそうだ。安全運転で早く着いてくれ。あと、振動はやめてもらえないでしょうか。」と思いながら、計画的な行動をする事がアウトドアという場では大切なのだと改めて感じさせられた。

(皆さんはしっかりと計画・行動をしましょう(笑))

そんな思いを抱きながら無事に上高地バスターミナルに到着し、景色云々より先にトイレへ直行した。

その後、景色を眺めていた同乗者の方々が「空気が綺麗で清々しいね〜」なんて会話が聞こえてきた。私もどこか安堵感にも似たスッキリとした気持ちになり、激しく同意しておいた。

心も体も落ち着きを取り戻し、早速、キャンプ場へ向かう事にした。ただ初見ばかりで文字通り右も左もわからない。だが心配ない。

「なんか、みんながあっちに行くな」という観光地裏ワザを使い、さも知っているかのように歩くと看板が要所に配置されており、ほぼ迷うことはなく、目的のルートとなっていた。

数分すると梓川と穂高連峰が顔を出す。もうこの景色は圧巻だ。他の観光客の方もおのおのでこの景色を楽しんでいる。

梓川沿いに歩くと上高地の象徴的な存在である河童橋が近づいてきた。河童橋周辺は、とても整地されており、カフェやホテル、売店など充実していた。

「あ、なんか忘れても割と何とかなる雰囲気」を肌で感じ、妙な自信を抱きながらさらに奥にある小梨平キャンプ場へ向かう。

キャンプ場内は木々に囲まれ、人が多い河童橋とは違って静寂な中にある。そして、少し抜けると受付である管理棟があり、まずはチェックインとした。

注意事項やオススメの場所などを伺い、サイトに行くと穂高連峰と山々を目前に。コレが8月から行こうとし、ずっと思い描いていた景色がそこにはあった。

コレは期待通り。いや期待以上だ。そんな大自然の雄大さを感じながらテントの設営を完了した。

この穂高連峰は一種の中毒性があり「なんかずっと眺めていたい欲」にさいなまれるが、やはりここは中部山岳国立公園。色々な景色を目で見なければ損なのである。

と言うわけで行動食として用意したカロリーメイトを頬張りながら、テントを後にし、周辺の散策を開始した。

余談だがカロリーメイトは圧倒的にチーズ派であり、むしろチーズ以外をそもそも、ほぼ食べた事がない。チーズこそ至高なのだ。

大人気エリアである河童橋は帰りにゆっくりと周るとして、次のエリアである「岳沢湿気」に向かうことにした。

岳沢湿原は「だけさわ」らしい。どうもこういった地名の名前はどう読んでいいのかわからず、嫁に「がくさわ」と自慢げに出発前に話していた事を今となって後悔している。

静寂な自然の中。どこか忘れてしまった景色。

普段は一台でも入り口近くに駐車するを信条に歩く事を避けているが、歩道も踏み固められており、起伏もほとんどなく、ゆったりと散策が楽しめる。

今回は天気にも恵まれて、非常に心地いい。

カメラを片手に、いや実際にはカメラホルダーにだが歩きながら撮影をし、ゆったりと散策を楽しんでいるとやはり観光地と言う事もあって、多くの方が散策を楽しんでいる。

やはりこう言うアウトドア・登山の場。スタイルが良い方が多く、バックパックの腰ベルトにのった、お腹がどうしても気になってしまい少し凹ましながら歩いたのはここだけの秘密だ。

だが、たまにすれ違う「氷河期に備えて日々、努力という脂肪を蓄えている系男子」の方に一方的な仲間意識を感じ、こんな身体の自分でも自分自身を好きになっていいのだ。もっと自信を持とう。

と、岳沢湿気を楽しみながら自分を好きになる事の大切さを学んだ。

(ちょっとダイエットを始めます(笑))

そうやって歩いていると次の目的地である明神池に到着した。

明神池の入り口には食事ができる「嘉門次小屋」がある。行動食のカロリーメイトだけでは当然ながら足りないのは想定しており、お腹も空いているので、ここで何か腹ごしらえをする予定だった。

少し話しが変わるが、キャンプや登山などの場では基本的に現金を多くは持たない派だ。失くしやすい環境で落とした時のリスク。お小遣いを落としたらその月の生活の終了のお知らせがくるからだーーー。

話しは戻るが、実はこの明神池は拝観料が必要となる。

そう。食事をすると拝観料が払えない。拝観料を払うと食事ができない。という事態に陥ってしまったわけだ。

「嘉門次小屋」のメニューを眺めながらせっかく、ここまで来たのに明神池を見ずに帰るのか? でも、お腹空いてない?という今年で三十代半ばの一家の主人としては情けない悩みではあるが、ここは、やっぱりーーー。

ーーー。

「きのこそば。お待ちどうさまでーす。」

やはり、ここは長野。信州である。この場で、蕎麦を食べずに何が上高地であろうか。少し肌寒く冷えた身体に温かい蕎麦が全身に染み渡る。

出汁もしっかりと効いており、きのこの香りがさらに食欲を刺激し、歩いて疲労感と空腹感が更に美味しさを底上げし、食べる事に没頭した。

「ごちそうさまでした。」

誰に言ったかわからないが、明神池も見たかったな〜と思いながら、次の機会を残して後にした。これは、やりたい事を一度に全部をやらないことに美学を見い出した瞬間である。

つづく〜。

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みそお
根っからのアウトドア派の筆者「みそお」です。嫁ちゃん、長男、次男の4人家族で2018年からファミリーキャンプを楽しんでいます。そんなファミキャンの様子やギアのレビューなどをご紹介していますっ! ・ソトシル公式メディアとして参加しています。